初めての海外でキューバにひとりで行ってきた。15 ひょうきんクバーノ
日本食堂を出た後とにかくたくさん歩いた。いろんなキューバ人に声をかけられた。
観光客が多いところほど声をかけてくる。彼らはみんな人懐っこかった。
いろいろ歩いて疲れたので大きな通りで休むことにした。
若い子たちはスケートボードやローラースケートに夢中だ。今どきのストリートファッションを身にまといお洒落だった。
そんなこんなで休んでいると半袖短パンの歳は20から30代くらいのアフリカ系キューバ人男性がとなりに座ってきた。
たくさん話しかけてくる。独特な声色で聞き取れない。それ以前にスペイン語だった。
僕らは、ボディランゲージ、言語、オフラインのグーグル翻訳、知能すべてを駆使して1時間以上話した。
日本にいつ来たのか。どこに泊まっているのか。いつ帰るのか。女は好きか。この後飲まないか。そんなところだったと思う。
昨日のトラウマがあったので誘いには乗らなかった。
彼は通りすがりのキューバ人女性をナンパして手をつないで僕にウインクをして去っていった。
コミュニケーションはずっと言葉でするものだと思っていた僕の概念は壊れつつある。一番大事なのは相手を理解したいと思う心だった。僕はこんな通りすがりのひょうきんなキューバ人からこんなことを気づかされるとは思わなかった。
彼とは最終日に偶然再会して握手をした。遠いキューバに来たが、ハバナは狭かった。